一般内科外来
次のような症状が出たら、早めに受診をしましょう。
風邪

風邪とは、鼻や喉などの上気道に炎症症状が起こった状態の総称をいいます。
大きく分けると、季節に関係なくおこる、比較的症状が軽度な普通感冒以外にも、高熱や関節痛など、全身症状が特徴であるインフルエンザや上気道炎、咽頭炎なども含みます。
症状
- 軽い咳や、喉の痛みがあります
- 透明でサラサラした鼻水が出たり、鼻づまりを起こしたりします
- 37度~38度前後の熱が出ることがあります
- 頭痛や倦怠感、食欲不振などの全身症状があります
原因
おもに、他の人からの咳や接触によってウイルスに感染することによっておこります。
対策
症状が軽度であれば、市販の風邪薬の服用や安静にしていれば次第に良くなりますが、次のような場合は早めに医療機関を受診するようにしましょう。症状が軽度でも慢性疾患を持っている方や乳幼児、虚弱体質の方は重症化しやすいですので早めに受診が必要です。
- 38度以上の発熱がある
- 黄色や緑色の鼻水や痰が出る
- 咳がいつまでも続く
- 頭痛や食欲不振、倦怠感など全身症状が強い場合
気管支喘息

気管支喘息とは、原因物質と触れることで気管支に炎症が起こり、空気の通り道である気道が狭くなって呼吸が苦しくなる病気です。
症状
- 咳(軽度~咳き込んで止まらなくなる場合もあります)
- 呼吸をするときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする喘鳴(ぜいめい)
- 息苦しさ
- 喉の違和感など
他にも、症状には次のような特徴があります
- 夜間や朝方に症状が出やすい
- 走った後や運動後に呼吸が苦しくなる
- 季節の変わり目や気温差が激しいとき、天気がよくないときなどに起こりやすい
- 風邪を引いたときや体調が悪いときに症状が出やすい
原因
原因物質に触れることで、自分の免疫機能が過剰に反応して、気道に炎症反応が出ることによって起こります。喘息の方は、症状がないときでも気道に炎症が残って狭くなっているため、少しの刺激でも症状が出やすい状態です。
原因物質には、ほこりやかび、花粉、ペットの毛以外にも、そばやカニなどの食べ物、風邪薬や痛み止めなどの薬、冷気やタバコの煙などによっても引き起こされることがあります。
対策
症状が出たら、なるべく早く医療機関を受診するようにしましょう。軽度でも放っておくと徐々に症状が悪化したり、発作の頻度が増えてくることがあります。
胃腸炎

胃腸炎とは、胃や腸の粘膜に炎症症状がおこることをいいます。
症状
症状が強くなれば、脱水や血便、血圧の低下などの全身症状が出ることもあります
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 嘔気
- 発熱など
原因
原因は、主にウイルスや細菌感染によるもので、冬に多いのはロタウイルスやノロウイルスなどのウイルス性胃腸炎、夏場に多いのはO-157やサルモネラなどの細菌感染による胃腸炎、いわゆる食中毒です。
対策
症状があればすぐに医療機関を受診するようにしましょう。特に免疫力の弱い高齢者や慢性疾患を持っている方、乳幼児は脱水や全身症状が出やすいので、早めに医療機関を受診することが必要です。
治療は、ウイルス性胃腸炎の場合は、抗ウイルス薬は無いので吐き気止めや脱水予防の点滴など、対症療法を中心におこないます。細菌性の場合は抗生物質の投与が効果的です。
自宅での対策は、脱水に注意しながら腹痛がある間は絶食、回復してきたらおも湯など消化のよいものから食べてゆっくり養生することが大切です。
家族も含め、手洗いやうがいなどをきちんとおこない、糞便処理による二次感染の予防も大切です。
アレルギー

アレルギーとは、通常人間にとって問題のない物質に体が過剰に反応することで、全身にさまざまな症状が出ることをいいます。
そもそも体に侵入してきた異物を排除しようとする体の反応は、免疫反応と呼ばれ人間にとっては必要なものですが、その免疫機能が異常反応を起こすことによってアレルギーはおこります。
症状
重症化すると、呼吸困難や血圧低下など、ショック症状が起こります
- 皮膚の発疹
- じんましん
- 痒み
- 咳
- くしゃみ
- 嘔吐や下痢など消化器症状
原因
アレルギーの原因は、自己免疫の過剰反応や異常反応です。アレルギーを起こす原因物質には、花粉や食べ物、ダニ、動物、薬などさまざまなものがあり、症状が出る場所によって気管支喘息やアトピー性皮膚炎、花粉症、アレルギー性鼻炎、食べ物アレルギーなどに分けられます。
対策
アレルギー症状が起こったら、なるべく早く医療機関を受診して原因となる物質を特定してもらいましょう。症状が急激で呼吸困難や意識障害などを起こしている場合は、救急外来の受診が必要です。
治療にはアレルギー反応を抑える薬が処方(重症の場合は点滴投与)されます。アレルギーを起こしている原因物資を特定し、日常生活の中では極力、原因物質を避けるようにすることが大切です。他にも症状に合わせた適切な治療をおこなっていくことが必要です。