高血圧とは、正常な血圧より高い血圧が慢性的に続いている状態をいいます。
通常、収縮期血圧(上の血圧)が140mmHg/拡張期血圧(下の血圧)が90mmHg以上を高血圧としています。
理想的な血圧 |
120mmHg/80mmHg以下 |
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正常な血圧 | 130mmHg/85mmHg以下 | |
正常範囲だがやや高値血圧 | 140mmHg/90mmHg以下 | |
Ⅰ度高血圧(軽症) | 140~160mmHg/90~100mmHg | |
Ⅱ度高血圧(中等症) | 160~180mmHg/100~110mmHg | |
Ⅲ度高血圧(もっとも重症) | 180mmHg以上/110mmHg以上 |
(日本高血圧学会、高血圧ガイドラインより)
若年、中年、前期高齢者(65歳以上の方) |
135mmHg/85mmHg未満 |
後期高齢者(75歳以上の方) | 145mmHg/85mmHg未満 |
慢性腎臓病で蛋白尿が出ている方 | 125mmHg/75mmHg 未満 |
糖尿病患者の方 | 125mmHg/75mmHg未満 |
脳血管障害や冠動脈疾患がある方 | 135mmHg/85mmHg未満 |
Ⅲ度高血圧(もっとも重症) | 180mmHg以上/110mmHg以上 |
(日本高血圧学会、高血圧ガイドラインより)
高血圧はあまり自覚症状がないことが特徴ですが、血圧が高い状態が続いていたり、急激な血圧上昇があると以下のような症状が出ることがあります。
さらに進むと動悸や呼吸困難、胸痛、浮腫みなどが出ることもあります。
高血圧は自覚症状が乏しいからといって放っておくと、血管の動脈硬化が進んで心臓や脳血管、腎臓の血管に重大な病気を引き起こす可能性が高くなります。
また、高血圧と共に肥満や喫煙、糖尿病などを合併していると、重大な病気を引き起こすリスクがさらに高くなります。早めに治療を開始することがもっとも大切です。
高血圧は原因によって主に2つに分類され、原因がはっきりしているものを二次性高血圧、原因がはっきりとしないものを本態性高血圧といいます。
腎臓や心臓、血管、内分泌などに異常が起こることで高血圧の症状が出るものをいいます。(例)原発性アルドステロン症、糖尿病性腎症、クッシング症候群、褐色細胞腫、甲状腺機能低下症など
原因がはっきりとしない高血圧で、日本人の高血圧患者のほとんどが本態性高血圧です。原因の背景には遺伝や塩分の多い食事、ストレス、喫煙、飲酒、運動不足などが上げられます。
症状があればすぐに医療機関を受診して下さい。高血圧が軽度な場合は、生活習慣を見直して症状の改善を試みることもありますが、重症の場合は、血圧を下げる薬を服用する必要があります。
また、症状がなく検診などで高血圧が見つかった場合も早めに医療機関を受診しましょう。定期的な検診と生活習慣の改善、場合によっては降圧剤の服用が必要となります。